#感想
横浜トリエンナーレ行ったよ〜


ざっくり感想はこんな感じ。前行った時はもっと楽しい感じだったので、現地でかなりショックを受けた。(現代アート見に行く時は第一印象大事にしたいので下調べゼロで行く派。)
Xでは、「アートじゃない」みたいな反応が多かったけど、私はアートが何かはよくわかんないので、「これを今美術館で見ることの意味」みたいなものを考えさせられたように思う。

これを踏まえて、特に印象深かった3つメモ…(心が元気じゃない人は読まないほうがいいかも

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《Repeat After Me》2022, /オープングループ(ウクライナ)
ウクライナの人々が、「これを聞いたら逃げろ」という音を教えてくれる映像作品。ミサイルの音、サイレンの音、ヘリコプターの音を市民が口で発音している様子に、字幕がついている。学習教材みたいに、「繰り返してください」と言われる。「そうすれば忘れないでしょう」「いつかあなたも聞くかもしれないから」と。実際に現地では戦時下対応マニュアルが配られているらしい。涙を滲ませながら、生きるための知恵を教えてくれる人々の姿から目を離してはいけないような気がして、釘付けになった。音はめちゃくちゃ怖い。それでも遠い場所で起きていることじゃないと感じた。

《使い古されたレーシングスーツ》2013,
《刺繍された忘れ形見》2001, /エクスパー・エクサー(香港)
穴の開いたレーシングスーツと、手作りのマスコット人形の展示。エクスパーエクサーが、実際のパフォーマンスでこれをどう使ったかは知らないけど、解説が気に入った。スーツは彼の友達がレースの事故で亡くなったときに着ていたもので、エクスパーもこれを大事に着て、それでレーシングカーをぶっ飛ばしているらしい。穴の部分は毎回テープで塞ぐ、という文章が、映像のように思い浮かんで素敵だと思った。どんな人なんだろうな。ちょっと繊細なならず者っぽい印象を受けた。あとで調べてみたい。

《アルカイック・トルソ》1971, /ドバイ・ペーテル(ハンガリー)
これはドキュメンタリー映像の作品。社会主義政権下のハンガリーで、マッチョの青年が健康的な食事をかき込んだり哲学書を読んだりしている様子から始まる。人間がどうあるべきかを語っている彼の情緒が、なんとなくだんだんおかしくなってくる。最後には二つのクマのぬいぐるみを抱きしめて泣き出す。「これはゴミ箱に捨てられていた。誰かが捨てて、拾われないようにお腹を裂かれた。僕が拾わなければこのぬいぐるみはいらない存在になってしまう。僕はこれを拾うことができて嬉しかった。これは僕だから。(流石にうろ覚え)」
社会的な圧力の中で生きる不安とか、虚しさとか、過酷な状況の中でもなくならない人間の心のことを思った。完璧な体に存在する心の弱さ、その愛おしさ。彼は50年も前に遠い昔で生きた人で、その涙は政治的な圧力が生んだものだと思うけど、自分も働き通しだった新社会人の時に同じように泣いたことがある気がした。力加減のわからない赤ちゃんに心をギュって掴まれたような感じだった。

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映像作品も多くて全部回る頃には本当に心身ともにくたくただったけど、面白い体験だったと思う。
なるほどな〜と思えた解説が美術評論にあったので貼っておきます。

美術評論+
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