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筑波山に登ったよ⛰️

筑波山は、私が体力ゼロで初めて富士山に挑むことになった時、練習で登らされた最初の山…! あのときはわけもわからず登り始め、チームについていくのに必死で、自分のペースで歩くことも優先できなくて、展望台に着くなり吐いたという苦い記憶があります。

改めて富士山にリベンジすることになったので、定石通り、練習しに行きました。でも今回はのんびりペースを守って登って、無事に山頂まで元気に行けたよ✌️

(この記事は、407のあとに書かれて、しれっと追加されました)



人が多い!
さすが有名な筑波山。上からも下からも人が途切れることのない賑やかな登山道。行楽シーズンだったこともあってか、お子さん連れの家族がとても多かったです。ちいさなリュックを自ら背負っている子もいてすごかった。

通り過ぎるたびにきちんと挨拶してくれて、そのたびにこちらもちょっと元気が出る。もちろん家族連れに限らず、ベテランぽい人から、ゲームキャラのぬいぐるみをリュックにぶら下げてるお兄さんたちまで、いろんな人が挨拶してくれる。こんにちは、おつかれさま、がんばって。山の人たちはやさしい。しんどいのを知っているからね。


ゆっくり行こう
少し蒸し暑かったし、緊張もしていたけど、登り始めの胸のドキドキは、ゆっくり足を動かしているうちになくなった。ああ、これを無視して登ったなあ。昔の記憶が蘇って、ちょっと指先が冷えるような感覚になってくる。あのとき私は、怖さとか、緊張とか、動悸や息切れも、全部振り切ろうとしたんだよなあ。

実は私が筑波山に初めて登ったのは、新卒で入った会社の新入社員研修の一環だった。参加は任意だったけど、会社から弱いやつと思われたくなくて、人事の人をがっかりさせたくなくて、私は恐怖から「参加します」と返事した。そして登っている間も、同期から置いていかれたくなくて、みんなについて行きたくて、怖くて怖くて必死に登った。

今はちがう。そんなに無理しなくたってよかったんだよな、って思える。山は無理して登るものじゃない。誰かと競争することでもない。そういうふうに教えてくれる人が昔の私にいたらよかったけど、でもいても当時の私は聞かなかったかもしれないな。今は自分が自分に言ってあげられる。自分も聞く耳を持てる。その点は、あの日から成長したと言えると思う。

今回の同行者2人は私と同じく登山初心者だった。でも、ゆっくり歩く私より全然余裕そう。今の私なら、どんどん登っていこうとする2人にあえて強く言える。「最初はゆっくりすぎるくらいがちょうどいいの!」


877mを侮るな
筑波山は百名山の中で一番低い山だけど、私たちが選んだ御幸ヶ原コースには大きな石もごろごろあって、なかなかワイルドな山道。同行者たちはあっという間に疲弊して、「こんなんだと思ってなかった」と、水をガブガブ飲み、「あとどれくらい?」「半分くらいは来た?」と口々に呟く。私は記憶が曖昧なまま地図を見る。こんなだったっけ、こんなだったかも? もう覚えてないよ。最後にたくさん階段があった気がする。すごい長い階段を上り切って、景色が開けるんだよ。
その記憶だけは正しい自信があった。階段の一歩一歩をすがるような気持ちで登って、最後の一段を上がって広い空を見た時に、緊張が緩んで吐いたのだから…。

ところで筑波山は、ロープウェイでも登れる。頂上付近の駅のまわりにはご飯を食べられる場所もある。やっとの思いで辿り着いて、景色を拝もうと顔を上げたら、ものすごい人の数で若干引いた。登る体力に自信がない人はロープウェイを使っている。それも一つの選択。あと犬もいた。ロープウェイで来たのだろう。疲れている時に見る犬、めちゃかわいくてうれしい。

無事に辿り着けたことを喜んで、3人でうどんを食べた。最悪の気分だった前回と違って、今回はおいしいものも食べられる。その余裕が嬉しかった。嫌な記憶を塗り替えた。自分の力で…。そう思うとほっとして力が抜ける。しかし、実のところ、筑波山の山頂はもう少し上にある。


怪我人と見学者
お腹を満たして、さあもうひと頑張り、となったところで、同行者が小さな段差に躓いて転んでしまった。膝を擦りむいて血が滲んでいる。長ズボンを履いていたけど、地面がコンクリートだったので削れてしまったらしい。岩場で倒れなくてよかったよ…と慰めながら、ティッシュで押さえて、絆創膏を貼った。怪我人は、転んで膝を擦りむくなんて子供のとき以来らしく、ショックを受けて動揺していた。その姿が、その昔、吐いて優しくされて余計惨めな気持ちになった自分と重なる。かわいそうに…。

手当てが済み、立ちあがろうとした時、隣に小さな女の子が立っているのに気がついた。小屋の脇の、すこしひらけた場所だったので、他の子と近くで遊んでいたのだろう。そこに大人が喚いて転がったのを目撃し、何事だろうと近くまで見に来たらしい。何にも言わず、固唾を飲んで、転んだ大人の膝を凝視していた。その目のあまりのまんまるさに、深刻なムードも忘れてちょっと吹き出しそうになる。
そのひと、どうしたの?大丈夫?と思ったけど、大人相手には咄嗟に言えなかったのかもしれない。それか、言おうとしたけど、大人が転んで痛がり、血を流す姿を見てショックだったのかもしれない。とにかくその子は怪我人が気になって気になって、吸い寄せられてきちゃったのだ。

「見ちゃダメ!」と声がして、姉らしき子が走ってくる。そして妹の手を乱暴に掴んで、引っ張った。引っ張られた子がよろける。しかしそのつぶらな瞳は、いまだ膝の絆創膏に釘付けだ。なぜかこちらが慌ててしまって、説明のように呟いた。「心配してくれたんだよね、ありがとう、もう大丈夫だよ。ちゃんと手当したからね。じゃあ、立てる?」そう言って、まだ座ったままの怪我人をすがるような気持ちで見る。子供たちもおそらく彼女を見た。「ううん」と、まだ動揺している彼女はそう言った。「まだ手が痛いから無理」。そのあとも、しばらく3人で怪我人を見守った。


がんばったご褒美!
筑波山の山頂は二つある。男体山と女体山、それぞれの山頂だ。怪我人が発生したので、あともう少しだけ頑張って、近い方の女体山に登り、帰りはロープウェイで下ることにした。初回にしては十分頑張った。本番は富士山で、今回はその練習だから、別に完璧な軍行でなくたっていい。

女体山の山頂には、神社がある。その裏手に岩が迫り出していて、そこに山頂の看板も立っている。岩の上に立ってみると、景色が最高だった。太陽に照らされ、鏡のように光を反射する水田が一面に広がっていた。

前にも見たことがある、と思った。当時の私は吐きながら、それでもみんなに置いていかれまいと、山頂まで這い上がったのだろう。忘れてた。ロープウェイの駅までだと思ってた。でも、今回の方が、前来たときよりずっと綺麗だ、と思った。
楽しく登れたのは、仲間たちのおかげだ。そしてあのときのリベンジをするか、と決意した過去の私のおかげ。来てよかった、と思った。

さて、ロープウェイには最終便の時間というものがある。大抵16:30とか、17:00くらい。いつまでものんびりしてはいられない。登りより時間はかからないとは言え、下りは登り以上に足を置く場所に神経を使うし、今回は怪我人もいる。ゆっくり、しかし丁寧に、時間に間に合うように急いで下山する。内心怖かった。ギリギリだった。(朝の)出発が遅い。学びを得ました。

ロープウェイに乗って一安心。思ったよりきつかったね、と笑い合いながら、温泉にもちゃっかり寄ってから帰った。
次の日からもう体がバキバキだったけど、怪我した同行者が丁寧に揉んでくれました。すぐ治った。ありがとう。やはり山は精神の修行。一緒に行く人が大事。

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